白血病を克服した有名人・亡くなった芸能人
日本女子競泳界のエース、池江璃花子さん (18) が自身のツイッターで「白血病である」ことを公表しました (2019年2月)。そこで今回は、白血病と有名人について簡単にまとめてみました。
まずは闘病の末、見事カムバックされた方々をご覧ください ↓
元プロ野球選手の岩下さん (オリックスの投手) はプロ入り2年目だった2001年夏に急性骨髄性白血病と診断されます。その後4ヶ月の抗がん剤治療を経て、翌年には公式戦のマウンドに上がり復活。現在は、日本ハムの打撃投手を務めています。
エヴァン・ハンドラー
日本ではテレビドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」に出演していたことで知られているアメリカの俳優エヴァンさん。24歳の時に急性骨髄性白血病と診断され、闘病によって見事克服されています。
サッカー・ブルガリア代表のキャプテンを務め、2003年にはブルガリア最優秀選手賞を受賞したこともあるスティリアンさん (MF) は2006年以降はイングランドのプレミアリーグで活躍していたのですが...2012年、試合後に高熱が出たため検査を受けた結果、急性骨髄性白血病が判明しました。幸い、治療が功を奏し寛解しました。現在はチャリティ活動などにも積極的に参加されています。
早川史哉 (ふみや)
サッカーJ1「アルビレックス新潟」の選手である早川さん (DF) は2016年4月、リンパ節の腫れのため検査を受けた結果、急性白血病と診断され、そのまま闘病生活に入ります。そして同年11月に骨髄移植手術を受け、2017年には寛解に向けた治療に専念するため新潟との契約を一旦凍結。その後、2018年夏にトップチームの練習に合流し、見事復活を果たしました。
女優でタレントの吉井怜さん (1982年3月18日) は2000年、奄美大島でグラビアカレンダーの撮影を行なっている時に急性骨髄性白血病と診断されました。入院して抗がん剤治療を受けた吉井さんは退院時に寛解維持療法を選択。その後、2001年にHALが一致する母親からの骨髄提供で骨髄移植を受け、現在に至っています。
俳優の渡辺謙さん (1959年10月21日生まれ) は1989年に急性骨髄性白血病を発症しました。治療後の再発もありましたが、1995年に２度目の復帰を果たし、現在も第一線で活躍されています (治療の際、頻回に受けた輸血でC型肝炎ウイルスに感染、２つの病と闘っていたそうです)。
続きまして、残念ながら病に倒れてしまった方々は以下の通りです。
アンディ・フグ
スイス出身の格闘家 (K-1で活躍) アンディ・フグさん (1964年9月7日生まれ) は2000年8月24日、病床で急性前骨髄球性白血病により危篤状態。死の床でアンディは正道会館の石井和義館長に「I Love You. 館長」と語りかけたといいます。角田信朗ら関係者が「試合はまだ終わってないぞ！」「アンディ、ハンズアップ！（構えろ！）」などと激励の言葉を送り、3度の心肺停止状態から回復したものの、4回目の心停止には応えず。35歳の若さで永眠されました。
大豊泰昭
プロ野球の中日と阪神で活躍した台湾出身のスラッガー、大豊泰昭さん (1963年11月15日生まれ) は2009年、急性骨髄性白血病を患い入院。闘病生活の末退院するも2010年に再発。その後、実妹からの骨髄移植を受け復活するも、2015年1月18日に亡くなりました (享年51)。
夏目雅子
1985年9月11日、急性骨髄性白血病によって27歳の若さでこの世を去った女優の夏目雅子さん (1957年12月17日生まれ) はみんなから愛される人でした。日本を代表する女優への道を駆け上がろうとしていたまさにその時、悲劇は起こり日本国中に大きな衝撃を与えたのです。
本田美奈子
「1986年のマリリン」などのヒット曲で知られる歌手の本田美奈子さん (1967年7月31日生まれ) は2005年1月に急性骨髄性白血病と診断され緊急入院。その後、2度にわたる化学療法を受けるも寛解には至らず。急性骨髄性白血病の中でも極めて稀な予後不良の治療抵抗性の白血病だったようです。
治療として骨髄移植が考慮されたものの、骨髄バンクでドナーが見つかるまでの猶予すらない病状であったことから、同年5月に臍帯血移植を受けるも再発。そして9月には輸入新薬による抗がん剤治療を受けるも...2005年11月6日に38歳の若さで亡くなりました。彼女の遺志は「リブ・フォー・ライフ美奈子基金」として難病患者の支援活動に引き継がれています。
おわりに
急性骨髄性白血病は、骨髄で作られる造血幹細胞が悪性腫瘍化して正常な血液を作ることができなくなる「血液のがん」です。正常な白血球が減少すると免疫力が低下し、正常な血小板が減ることで止血作用が弱まります。治療をしなければ、最終的には死に至る大変な病気なのです。
原因は、現在の医学をもってしてもはっきりとはわかっていません。いつ誰でも襲われる可能性のある病なのです。ある統計によれば、日本では年間1万人弱の人たちが白血病で亡くなっているそうです (発症率は10万人に7人)。
抗がん剤治療や骨髄移植による身体的・心理的なダメージは相当なもの。もしも皆さんの周りに闘っていらっしゃる方がいましたら、どんな形でもいいので支えてあげてください。共に闘い、厄介な病を退治しちゃいましょう！
