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新型コロナウイルス検査を簡略化できる?「モノクローナル抗体」の開発に成功(日本)

ここ数千年の歴史を振り返ってみるだけでも「感染症」が常に人類にとって大きな脅威となってきていることがわかります。今回の新型コロナウイルスも、猛威っぷりは歴史的な脅威であることは間違いありません。記録に残る最初のペストの流行 (6世紀)では「世界の全人口の30~40%が死亡した」と言われていますし、14世紀にヨーロッパなどで流行したペストは「人類に最も被害が大きかった疫病」と言われています。絶滅の危機すらあるほど多くの死亡者が出たのです。

 

当時のヨーロッパには1億人ほどの人たちが暮らしていましたが、ペストが大流行した数年間でおよそ3000万人が亡くなるわけです。町中に死体が捨てられ、触った人たちも次々に感染する。。。一般市民に情報が行き届きにくい時代であり、医療技術にも限界がありました。20世紀に入ると、「約5千万人が亡くなった」とも推計されるスペインかぜが流行。天然痘1980年に撲滅されますが、その後も新たなウイルスの出現が繰り返されてきています。

 

感染症の恐怖

 そんな中、ある専門家によれば「今回の新型コロナウイルスはこれまでに経験した感染症とは全く異なる」らしく、不安な気持ちがより一層増してしまいます。「動物からヒトに感染した病原体があっという間にパンデミック(世界的な大流行)を起こすという経験は、少なく見積もってもこの1千年ほどはなかった」というのです。今回の感染拡大に至るまでに、「くすぶり続けていた状況」があったとも考えられます。

アフリカで1970年代後半から広がったエボラ出血熱。。。マレーシアで1998年以降に感染が見つかり脳炎などの症状を引き起こしたニパウイルス感染症。。。20022003年に流行した重症急性呼吸器症候群SARS)。。。2009年にパンデミックを引き起こした新型インフルエンザ。。。2012年に中東で患者が初めて見つかり韓国でも38人の死者を出した中東呼吸器症候群(MERS)。。。

 

 

「感染しない」「させない」が大事

 未知のウイルスは、これまでも動物からヒトに感染して流行してきました。その背景には「環境の変化」や「人口の増加」などが関係していると言えるでしょう。特に第2次世界大戦後、人類は世界中の至るところで開発行為を進め、これまで接することのなかった動物との接触を繰り返すことで未知の病原体の感染が広がってきたと考えられます。

少なくとも日本では、国境管理がしやすく衛生環境が比較的良いためパニックになることはないでしょうが、完全なる終息はワクチンができるまで無理かもしれません。けっして楽観視できる状況ではありません。世界中の各機関が全力で早期のワクチン開発を進めていますが、いつ完成するのかは未定のまま。そこでできることはただ一つ、「自らが感染しないこと」そんな行動が必要です。

 

 

PCR検査

 現行行われている検査方法は「ウイルス遺伝子検出法」(PCRなど)ですが、これには「精度が100%ではない」「結果がわかるまでに数時間かかる」といったデメリットがあります。また、特殊な機器を必要とするため検査数にも限りがあります。

 

 

モノクローナル抗体の作成に成功!

 

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感染の拡大防止や早期発見には簡単かつ短時間でできる検査キットが不可欠です。それには新型コロナウイルスの抗原にだけ反応する「モノクローナル抗体(一つのクローン細胞群が作る一種類の抗体。体内や細胞に微量に存在する物質を調べるのに有効) が必要なのですが、日本のある医学研究グループは20204月、この「モノクローナル抗体」の作製に成功したようです。この抗体を用いた簡易検査キットが開発に期待したいものです。