イスラム国問題にみる社会の歪み!人間らしく生きていくためにすべきこと
パリ同時多発テロは「シリアで計画されベルギーで組織された」と発表されました。(2015年11月)
フランス軍は「イスラム国」が首都と称するシリア北部ラッカで空爆を活発化させています。これまでも米ロなどが行う空爆で民間人の犠牲者を出し続けていましたが、これから益々増え続けていくことでしょう。そしてフランス国内ではテロ活動封じ込めに向け軍兵&警察官約12万人を動員。
2016年度も引き続き、世界のどこかでテロが行われるような気がしてなりません...
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遡ること数ヶ月前...
シリア中部パルミラの古代遺跡にある世界遺産のバール・シャミン神殿が、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」によって爆破されました。

「イスラム国は唯一絶対的なアラー(神)以外の神を崇拝する場所を全て破壊する」
そして、遺跡の研究に生涯を捧げていた高齢の考古学者、ハレド・アサドさんは首をはねられ、遺体がつるされたことも明らかになっています。
アサドさんは1カ月以上拘束され、隠された文化財の保管場所を明らかにするよう追及されていたとみられています。

しかし、パルミラで生まれ育った元遺跡ガイドで、今はシリア国外で暮らす男性はこう語っています。
「破壊は本当にひどい!」
「世界は遺産のことばかり気にして、そこに暮らす人々のことをどうして心配してくれないのか?」
確かに、世界のどのニュースを観ていても、報道されるのは遺跡破壊のことばかり。(民間人犠牲者が多数いることへの報道には規制がなされ、正確な情報は我々に伝えられておりません)
まるで、そこに暮らす人々の苦しみや人権などは無視...されているかのごとくに...

日本に至っては、このニュースそのものが扱われない始末...
それは番組制作することを考えてみるとわかります。淡々と、「遺跡破壊」や「テロ」の大きなニュースだけを流した方が楽だし、後々問題にもなりません。
一方、シリアの一般国民が過酷な目に遭っていることはなかなか伝えたがりません。
私が思うに、報道の仕事をしている人たちは「真実」を伝えたくてその道を選んだはず!
政治家にしてもそう...
当初の、胸に秘めていた熱き想いの灯火は、いつの日か消えてなくなってしまったようです。

今年夏...
イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)は、シリアの古代都市パルミラ(Palmyra)にあるローマ式円形劇場で、シリア政府軍兵士25人が複数の少年兵に処刑される動画を公開しました。
動画では、迷彩服を着た兵士がステージ上で、ISの巨大な黒と白の旗を前に銃殺される場面が捉えられています。

処刑を行ったのは10代の少年たち...
劇場の座席に人を入れ、子供たちもいる前で公開処刑がなされました...
他にもISは、パルミラ制圧の前後に同市内や周辺の町で一般市民を含む200人以上の処刑を行ったりもしてきています。

「人々を処刑するなどという行為は、人間性に欠けています」
一方、原爆や空爆で不特定多数の人々を殺戮する行為は「目に見えにくい」「罪悪感が薄い」「正義の名のもとに」ということもあってか非難されにくくなっているようです。
いずれにしても殺人は殺人!
空爆による民間人殺しに対しても、もっと報道されて然るべきだと思うのです。

日本国内においても、猟奇的な殺人事件が増えてきています。
イジメもなくなりません。
社会は、様々なストレスが蔓延し病んでいるかのようです。