家族のガンと向き合いきれない海外セレブたち
家族がガンになったとき、「家族は第二の患者」と言われています。ガンとわかった時、治療が行われている時、再発がわかった時、病状が進行して治る見込みがなくなった時、残されている時間が限られていると知った時。。。
その時々で、家族の心は患者さん同様に揺れ動いているのです。
オジー・オズボーン、妻のガンに向き合えず薬物に...
オジー・オズボーンの娘ケリーは、「母のシャロンが (癌の闘病中に) 発作を起こした際、父のオジーは薬物を摂取していました」と打ち明けていました。それは、2002年にステージ3の大腸がんと闘っていたシャロンの状態が悪くなった時のことです。オジーは、最愛の妻シャロンの深刻な状況に向き合うことができず、やってはいけない薬物に手を出してしまっていたのです。
「(ある夜)母が発作を起こしたの。私が救急車を呼んで、看護師と一緒に母を安定させたわ」
「救急車の中で父は身を乗り出して手を伸ばし、母が息をしているかどうかを見ていたわ。そしたら、父は手を母親の口に当てて、母を殺そうとしているかのようだった」
「私は泣きながら体を震わせていて、気が狂ったように怖がってた。そして、救急隊員たちが私がかわいそうだと思って警察には通報しなかったの。でも、病院に着いたらすぐに父の薬物を体から抜くって言ったわ」
このように、父オジーの薬物摂取について語っていたケリーですが、実は自身も薬物に手を出す以外、(母の闘病に) 向き合う方法がなかったようです。「書類にサインして、医者と話して、家族と相談しなければならなかった。19歳で、難しい大人の決断をいろいろしたのよ」「そんな生活に立ち向かう唯一の方法は錠剤のボトルを開けて、(何錠か、いえ) 一握りを手に出し、飲み込むことだった」と振り返っています。
ケリーはその後、何度もリハビリ施設に入所し、(ようやく) 現在では問題のない状態にあるといいます。
辛い経験を機に、(過剰な) 不安を抱えてしまう人たちは世の中にたくさんいらっしゃいます。それは有名人だって同じこと。
映画『フットルース』や『トレマーズ』などで知られるアメリカの俳優ケヴィン・ベーコンさんは、俳優業のかたわら兄と共に「The Bacon Brothers」としてバンド活動も展開しています。そんなケヴィンにとって、音楽業はある意味「癒しになっている」そうです。
最愛の母にがんが発覚したことを機に「パニック発作」を起こすようになってしまったケヴィンにとって、音楽は心の支えでもあるのです。愛する母に「がん」との診断が下った後、彼は人生で初めてパニック発作を経験したのです。
「泣き崩れ、歩道に倒れ込んでしまった。」
でも、曲を書くことはすごく癒しになる。セラピストが休暇で不在の時には、ギターを持って(心の中で)何が起きているのかを言葉にしてみるのさ。ちなみに、歌手のゼイン・マリクも不安障害に苦しみ、一時はショーをドタキャンするほどまでに悪化していたそうです。
そんなゼインは精神的な問題を公表することに「何もためらう必要はない」「昔と違って、今は男性の感情表現も容認されている。尊重してもらえる時代なんだ」と語っています。
彼らの "人としての弱さ" "精神的な問題を公表し対処法を明かすこと" は、同じ問題に苦しむ多くのファンにとって、きっと励みになることでしょう。