有名人と社会問題のお話 〜芸能ニュースから学ぶこと

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ディカプリオに学ぶ!日本の環境意識の低さ

近年、世界中の海でクジラが打ち上げられています。この原因は「ゴミ」にあります。解体された胃袋の中からは大量のビニール袋やプラスチックごみが見つかっており、消化器系が損傷していたのです。ほかにも、「海底の掘削」や「気候変動」などの影響もあって、海洋生物の生命が危機に直面しているのです。

海は地球の3分の2を占めています。(中国人のみならず) 人類は平気で「ゴミ」を川や海に捨てるようになっています。

 

そんな中、近年特に問題となっているのは「マイクロプラスティック化」です。これは、海に捨てられたプラスチックごみが海中でどんどん壊れていって微粒になることを意味します。この「マイクロプラスティック化」によって、微粒のプラスチックが海洋生物の体の中から発見されるようになってきているのです。

もちろん、海の問題はこれだけではありません。「地球温暖化」とそれに伴う「海水の酸性化」「水温上昇」...さらには「乱獲」「違法漁業」といった水産業による資源の枯渇も問題なのです。



海は人類共有の財産。。。

陸に高いフェンスは建てられても、海に国境は引けません。つまり、海洋環境問題は世界規模で各国が連携して解決していかなければならないのです。

 

 

 

レオナルド・ディカプリオは環境問題のための財団を設立!
 

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ハリウッドの人気俳優レオナルド・ディカプリオは長年環境問題に大きな関心を寄せています。その具現化として、ハイブリッド・カーを何台も所有していることはよく知られている話ですね。海洋環境に特化した財団Oceans 5など、たくさんのプロジェクトに携わってきた彼はその活動を高く評価され、国連の平和大使に就任もしました。その流れで世界各地を視察してもきました。

そして、その集大成ともいえるのが2016年に公開されたドキュメンタリー映画Before The Flood』(邦題『地球が壊れる前に』)。

 

ロサンゼルスの中心部で育った都会っ子のディカプリオは小さい頃足しげく博物館に通っていたそうです。そこで見た絶滅種の動物たちが今でも鮮明に頭に浮かぶのだとか。タスマニアン・タイガーやドードーといった動物たちは、環境がどのように変わったことで滅びてしまったのだろうとか、人間は気づかずに大きな過ちを犯してしまったのかもしれない、と思ったそうです。

このドキュメンタリー映画を観ることで、(国レベルではなく) 私たち個人レベルでできることが何かを思い知らされます。例えば、一番安いパームオイル (植物油脂) を使わないようにすることもその一つ!

 

世界3大熱帯雨林の一つであるインドネシアで多く生産されているパームオイルは、化粧品から食品まで幅広く使用されています。インドネシア政府と企業との癒着も手伝って、畑を拡大するために熱帯雨林の80%が焼かれ開拓されました。このことは、オランウータンやゾウ、トラといった動物たちが共存している貴重な自然生態を破壊しているのです。

まず私たち個人が消費者としてできることは、このパームオイル (植物油脂) を意識して「買わない選択」をすることなのではないでしょうか。

 

ディカプリオは、主演男優賞に輝いたアカデミー賞の授賞式で世界中が注目する中、「気候変動は事実だ」とスピーチしました。その後、国連でも「環境問題はフィクションではない」と発言し、環境問題にまったく興味がなさそうなトランプ大統領との議論に挑んだりと、積極的に公の場で様々な活動を行っています。

そんな彼は、彼自身が設立した環境保護活動団体「レオナルド・ディカプリオ財団」から、環境保護運動に数十億円の寄付を行っています。アメリカが国として環境問題に取り組む姿勢を見せない中、彼は孤軍奮闘頑張っているのです。

 

 

「環境問題」は非常に厄介な問題
 

このように、環境問題を考えるのは非常に重要なことです。けれど、地球上にはエネルギーのインフラさえ持たない地域や、生きていくだけで精一杯の人たちもいます。それゆえ、いま地球がどれだけのダメージを受けているのか、そしてこれ以上ひどくならないためにどうすべきなのかを世界が一つとなって議論することはそう簡単なことではありません。

そもそも、これまでは「環境問題=温暖化」とされてきましたが、厳密には乾燥化・寒冷化が進む地域もまばらながらもで始めているのです。問題は非常に複雑なのです。

 

 

「中国はゴミ」「日本は水産資源」
 

世界の一部からは、「中国はゴミ、日本は水産資源の問題にもっと目を向けてくれ」といった声が挙がってきています。中国のゴミ問題は言わずもがな、ではありますが、日本だって海洋環境において世界から非難されているのです。

確かに、一個人としては海の中の出来事については関心が薄いのかもしれませんが、海洋資源の枯渇は現実問題としてとても深刻な状況にあるのです。特に日本の漁獲量は減少の一途を辿っており、2015年の年間漁獲量は1984年の3分の1以下。。。

 

日本のEEZ圏内は全世界の海洋生物の15%もが生息する豊かな漁場にも関わらず、トラフグ、ニシン、ホッケをはじめ、全体の半数がすでに枯渇状況にあります。二ホンウナギや太平洋クロマグロなどは、国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種にも指定されました。

太平洋クロマグロは日本のEEZに産卵場がある上、世界の総漁獲量の3分の2を日本が漁獲していることを鑑みても「日本の責任が大」なのです!



ウナギの状況はさらに深刻です。現在、日本で消費されているウナギの約99%は養殖に頼っている状況です。養殖上の稚魚たちは、当然自然界に次世代を残すことができず、資源は減少の一途を辿るばかり。さらに、この養殖に利用されている稚魚の7割もが違法漁業によるものとされています。

「過剰漁獲」「違法」「無規制」・・・

 

 

 

持続可能な環境の実現に向けて
 
以上のようなことから、(日本は) 速やかなる水産改革を実施する必要があります。漁獲量の減少に伴い、すでに日本では漁業は衰退産業化しています。日本の漁業者の平均年収は約200万円。一方で、水産先進国ノルウェーでは1000万円超とも言われています。この違いはどうして生じているのでしょうか?

それは、日本がいまだに早い者勝ちで乱獲を実施しているのに対して、欧米の水産先進諸国は持続可能な水産資源利用のために「漁獲量を管理」しているから。日本の水産は原始的であり、利己的であり、遅れているのです。
 


とはいえ、日本も遅ればせながらこうした国際基準に合わせようとした動きも出始めています。確かに、水産資源の問題は一筋縄ではいかない部分もありますが、未来を見据え、「持続可能性」をキーワードに活動していただければと思います。


すべては子供たちに美しい地球を手渡すため。現代を生きる我々の責任は重いのです。