韓国への「輸出規制」「ホワイト国除外」について
近年、日本と韓国の間には様々な問題が生じています。2019年には「輸出規制」「ホワイト国除外」といった両国の企業を巻き込む経済紛争にまで大発展!この問題をあれこれ考える前に、皆さんに知っておいてほしいことがあります。それは、輸出品のうち "武器開発に転用できるもの" を規制する「輸出貿易管理令」 (外為法) という法律があるということ。
「世界平和」を維持するためにとても大事な法律なんです。この法律をベースに「信頼できる」と判断された国を「ホワイト国」としています。日本の場合であれば、グループA 〜 Dの4つの中の「グループA」がホワイト国として扱われています。
日本からホワイト国 (グループA) (世界平和を脅かす商品や技術の管理を徹底している国) に指定されている国は以下の通りです。
【ヨーロッパ 21カ国】
アイルランド、イギリス、イタリア、オーストリア、オランダ、ギリシャ、スイス、スウェーデン、スペイン、チェコ、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、ルクセンブルク
【北南米 3カ国】
アメリカ、アルゼンチン、カナダ
【オセアニア2カ国】
オーストラリア、ニュージーランド
※ ちなみにアジアからは唯一韓国だけがグループAに属していましたが、2019年夏に除外されました
「信頼できる国」と認定されたグループAの国々は、貿易上の様々な手続きを簡素化して潤滑に貿易を行うことができます。
残念ながら韓国ではここ数年間、「不正に何処かへ流れてしまった武器開発に転用できるもの」の数が急増していることが確認されました。このことに対して日本政府は度々説明を求めていたのですが、韓国側は真摯に対応することなく無視 & 放置を続けていました。これではとても「信頼できる国」とは言えませんね。それでも我慢してグループAにとどめておくつもりだったのですが、「レーザー照射」「徴用工」「慰安婦合意の破棄」「竹島への不当な上陸」などなど、多くの反日的行為が見られたこともあって、ついに除外となったわけです。
韓国は「100%信頼できる国ではない」と日本から判を押され、グループAからグループBに格下げされてしまいます。このため今後は (包括許可を取得しない限り) その都度「許可 & 審査」を受ける必要が出てきます。日本側が意図的にイジワルで禁輸することは絶対にないのですが、韓国サイドは「日本が輸出品をわざと出し渋るかもしれない」と疑心暗鬼になっていたりします。また、「日本政府は在韓製造業社の撤退を促しているのでは?」と疑っている専門家もいるほどです。
これまでは、韓国だけが唯一アジア圏の中でホワイト国だったため、先端素材を扱う企業が韓国に進出するメリットがありました。しかしながら今後はどうなるかわかりません。他のアジア諸国と同等の扱いとなるため、韓国に製造工場を設けるメリットは少ないと考えることもできます。日本の製造業社が韓国から撤退すると、韓国内における就労機会が減ってしまうということにもなりかねません。